2014年7月31日木曜日

南ヨーロッパの旅 ― 美食の街リヨン2

旧市街地

リヨンの旧市街地は世界遺産に登録されています。

ところで、リヨンと日本は絹での交流が盛んでした。

リヨンの高い絹糸生産技術が日本に導入されたのです。

旧市街地には絹を運ぶための細い通路が張り巡らされていて、今も残っています。

以上、知人の受け売りでした。


リヨン旧市街地


リヨンには、サンテグジュペリ駅以外にも、長距離列車用の駅が2つあります。

一つはパール・ディウ駅。

開発が進んでいる地域で、新しいビルなどが立ち並んでいます。

もう一つはペラシュ駅。

旧市街地などの観光地に近い駅です。

ルイ14世の像があるベルクール広場まで活気ある商店街が続いています。


ペラシュ駅

クロワ・ルッス

フルビエールの丘とは別に、クロワ・ルッスの丘があります。

かわいらしい建物の間をひたすら上ると、やがて広場にたどり着きます。

高台からリヨン市街地の風景を見下ろせます。


クロワ・ルッス

リヨン市庁舎

リヨン市庁舎もとても立派な建物です。


市庁舎の前でパレスチナ攻撃への抗議デモが開かれていました。

パレスチナ問題は、フランスでもかなり深刻に扱われています。

フランス人の国際問題、政治問題に対する情熱が感じられる?一幕でした。



リヨンの交通

リヨン市内の移動はメトロ、トラム、バス、自転車を利用できます。

公共交通機関の1日乗車券は5.2ユーロ。

1回券は1.7ユーロです。

ローヌ川とソーヌ川の2つの河川沿いを自転車で駆け抜けるのも爽快です。

電気自動車のレンタルもあります。


サンテグジュペリと星の王子様(2008年撮影)


レジスタンス博物館

リヨンで印象に残っているものとして、レジスタンス博物館も挙げておきます。

第2次世界大戦中にパリがドイツ軍に占領されました。

ドイツ軍に対抗するレジスタンスの拠点となっていた建物が残っています。

現在は、当時の資料を展示する博物館となっています。

館内には生々しい銃弾の痕が残っています。

旅の中で学ぶことはたくさんあります。


レジスタンス博物館(2008年撮影)

2014年7月30日水曜日

南ヨーロッパの旅 ― 美食の街リヨン

7月16日(水)、16日間の旅はリヨンから始まります。

リヨンはローヌ・アルプ地方最大、フランス第2の都市です。

美食の街として知られ、旧市街地はユネスコ世界遺産に登録されています。

リヨンを訪れるのはこれで4回目です。

OUIGO

そんなリヨンを散策する前に、行程のおさらいを。

交通手段として利用したのは、OUIGO(ウイゴー)というTGV

マルヌ・ラ・ヴァレ・シェシー駅から主に南仏方面に走る格安TGVです。

フランス国鉄の子会社が運営しています。

リヨン・サンテグジュペリ駅までわずか10ユーロ。

曜日や時間帯にもよりますが、南仏にも片道10ユーロで行けたりします。

なかなかホームにたどり着けません…


ただし、乗車の際にはいろいろな注意が必要です。

LCCのように、持ち込める荷物の大きさと個数に制限があります。

ヴァカンス期間中は特に、ホームに行くまでに長蛇の列ができます。

なので、時間に余裕をもって駅に行かないと慌てる羽目になります。

それでもやはり、使い方を知ればたいへんうれしい移動手段です。


こんなTGVです

サンテグジュペリの罠

青とピンクの電車に乗って、リヨン・サンテグジュペリ駅に着きました。

ところが、『星の王子様』の作者の名が冠されたこの駅にはある罠が。

サンテグジュペリ駅からリヨン市街地まで、ローヌ・エクスプレスで15.7ユーロ。

パリ・リヨン間の料金の1.5倍の値段を払わねばなりません。

しかも、どうやらこれ以外にリヨン中心部に行く公共交通機関がないようなのです。

OUIGOを利用する際はこれも計算に入れなければなりません。


リヨン市街地

フルビエール

リヨンのシンボルの一つが、フルビエールと呼ばれるノートルダム大聖堂です。

旧市街地から15分ほど登ったところにあります。

ケーブルカーを利用することもできます。

昼間に訪れると、丘の上にそびえるその外観に圧倒されます。


フルビエール・ノートルダム大聖堂

聖堂内部と地下礼拝堂も見事です。

夜に訪れるとリヨンのきれいな夜景を楽しむことができます。

併設されているバーで、夜景を見ながら一杯飲むのも気持ちいいものです。


リヨンの夜景

2014年7月14日月曜日

革命記念日

7月14日は「カトルズ・ジュイエ」。

「フランス国民祭」や「革命記念日」などと言われる祝日です。

この日、パリ市では様々なイベントが開催されます。

午前中はシャンゼリゼ通りで軍事パレード。

戦車の行進

多数の戦車がシャンゼリゼ通りを行進します。

戦車で記念撮影

他の通りで停車中の戦車と記念撮影ができます。

軍の兵士たちはみな親切です。

航空ショー

突然飛んできたのでこの写真を撮るので精一杯でした。

もっといい写真が見られるインターネットサイトがありますので、そちらを検索してください。

群衆

シャンゼリゼ通り沿いは見物客でいっぱいです。

消防士が行進するとき、一際大きな歓声を受けていました。

馬の行進

ところ変わってバスティーユ。

騎兵隊も行進します。

なお、日本では馬は軽車両扱いです。

気球

気球も飛びます。

午後から久しぶりの青空が広がりました。

ここ1週間はとても寒く、セーターと上着を着て外出していました。

エッフェル塔と自由の女神像

夜はエッフェル塔付近で花火が上がります。

他にも、ルーブル美術館入館無料、オペラバスティーユ観劇無料などのサービスが。

このように、7月14日は一日を通してイベント盛りだくさん。

フランス国民のためのお祭りなのです。


さて、明後日からしばらく旅に出ます。

セーヌ・エ・マルヌ県経済振興公社に赴任して初めての休暇です。

旅に出ている間はブログを更新できません。

皆さま、どうぞよいヴァカンスを。

2014年7月13日日曜日

パリ国際大学都市10

7月11日(金)は音楽の夕べ。

稲葉信也さんの個展をを途中で退席して向かったのが、もはやお馴染みのパリ国際大学都市日本館。

ベル・ドゥ・ニュイ(Belle de nuit)」と題されたコンサートが開催されました。

ピアノとクラリネットの演奏と、ソプラノの歌声が館内に響きました。

多くの人が口を揃えて言いますが、この水準のコンサートを無料で聴けるのはうれしい限りです。

楽曲は、シュポア、シューマン、ベルリオーズなど

パリで学ぶ若きミューズたちがコンサートの主役です。

左から、大西康世さん、白井万椰さん、岡林亜沙美さん、田中絵里さん

彼女たちは世界最高峰の音楽院で日々鍛錬に励んでいます。

ピアノの大西さんはパリ・エコールノルマル音楽院在籍。

ショパン研究に従事し、現在はマリー=カトリーヌ・ジロー氏に師事しています。

関西出身の彼女は幼少期から様々なコンクールやコンサートに参加。

また、ニース夏季国際音楽アカデミーに参加するなど、活動の幅をますます広げています。

ピアノの白井さんはフランス地域圏立音楽院在籍

コンセルティスト課程(プロ演奏家養成課程)に在籍しています。

なお、大阪府出身で、西宮市で音楽を学んでいました。

兵庫県に所縁のある方です。

クラリネットの岡林さんはパリ・エコールノルマル音楽院在籍。

現在はギイ・ダンガン氏の元で研鑽を積んでいます。

今年度、クラリネット科演奏家課程を審査員満場一致の一等で修了したのこと。

おめでとうございます。

ソプラノの田中さんは以前にもご紹介しましたね。

パリ・エコールノルマル音楽院所属です。

https://www.blogger.com/blogger.g?blogID=1017661634928183888#editor/target=post;postID=2904399618419394047;onPublishedMenu=posts;onClosedMenu=posts;postNum=68;src=postname

ありがとうございました

2014年7月12日土曜日

アートな一日

7月11日(金)は芸術関連のイベントが3件。

まず、午前は世界遺産都市プロヴァンの近郊の町サヴァンへ。

19世紀後半から20世紀初頭にヨーロッパで流行したジャポニズムアール・ヌーボーの品々を見物。

陶器、はがき、本など

個人で収集したとのことですが、所蔵品の量と質には驚きました。

パリ万博のパンフレットなど、素人が見ても貴重だとわかる品ばかりです。

ジャポニズムを紹介している当時の文献など

ジャポニズムのモチーフは、植物、動物、女性の美です。

それらはアール・ヌーボーのモチーフと共通しています。

アール・ヌーボーの作品

さて、そもそもジャポニズムやアール・ヌーボーとはなんぞ?という皆さまへ

(もちろん、それらをよくご存じの皆さまにも)。

9月8日から12日まで、パリ市内でジャポニズム展覧会が開催されます。

そこでは、写真にあるような作品を直接鑑賞することができます。

また、ジャポニズムとアール・ヌーボーの歴史的背景などの解説もあります。

展覧会の詳細は追ってお知らせします。

どうぞお楽しみに。


さて、サヴァンでの視察を終えてパリ市内へ。

目的地はパリ4区、ポンピドゥーセンターの近くにあるギャラリー「メタノイア(Métanoïa)」。

オリエンタルな作品の展覧会や個展を行っているギャラリーです。

ギャラリー外観

7月11日(金)から17日(木)まで、稲葉信也さんの個展が開催されています。

稲葉さんは金沢市出身の芸術家。

大学時代にアメリカに留学したのを皮切りに、メキシコやキューバ、イタリアなどでアートを学びました。

その後は、ヨーロッパ各国やオーストラリアで創作活動と個展を行っています。

ほのぼの掛け軸

和風ながらポップでキュートな作品は、フランス人がとても好みそうですね。

スタッフの解説も好評

2014年7月8日火曜日

7月上旬のパリ ― 自由の女神像

7月上旬は、くまモンに会ったりお客様を県内の施設に案内したりと、なかなかたいへんでした。

そんなときには息抜きでパリ市内を散策しましょう。

今回はパリ西部です。

自由の女神像(パリ)

自由の女神といえば真っ先にニューヨークを思い出します。

リバティ島にある巨大な女神像を大学時代に訪れたことがあります。

この像がアメリカ合衆国とフランスの友情の証として、フランスにより寄贈されたことは有名ですね。

寄付金によりフランス国内で仮組みまで造られた後、分解されて船で運ばれたのです。

パリの自由の女神像には登れません

他方、パリの自由の女神像はパリに住むアメリカ人たちから寄贈されました。

除幕式は1889年、像はフランス革命100周年記念の贈呈品だったのです。

トレーニング設備

女神像の麓にはなぜかトレーニング設備があります。

最寄り駅は、メトロ10番線シャルル・ミシェルあるいはジャヴェル。

もしくはRER C線ジャヴェルあるいはケネディ・ラディオ・フランスです。

自由の女神像付近からみたエッフェル塔


ここで告知があります。

サッカーのドイツ11部リーグに「FCバサラ・マインツ」というチームが新たに誕生します。

そして日本人選手を募集しています。

兵庫県出身で日本代表の岡崎慎司選手がこのチームのアドバイザー・スポンサーを務めます。

岡崎選手といえば、前日仏交流コーディネーターが高校時代の同級生でしたね。

海外でプレーする機会を日本人に提供したいという想いで、岡崎選手は設立に関わったとのことです。

バサラの名前には、選手たちにダイヤモンドの様に輝いてほしいという願いが込められているそうです。

若い選手がどんどんと世界に飛び出すことで、日本のサッカー界もますます活性化されることでしょう。

世界で戦うことの大切さを身をもって知る岡崎選手だからこその、素晴らしい活動だと思います。

もちろん、岡崎選手がこのチームでプレーするわけでも、コーチをするわけでもありません。

しかし、若い選手たちは一流選手を身近に感じることで、一流選手への道を自ら広げてゆくはずです。

この種のサッカー留学は決して安価なものではありません。

それでも興味のある方は私のところへご連絡ください。

このブログが終了する2014年9月25日前後まででしたら、エージェントにお繋ぎできます。

2014年7月7日月曜日

第5回自治体国際活動フォーラム

7月4日(金)、第5回自治体国際活動フォーラムに出席しました。

場所は17区ポルト・マイヨにあるパリ国際会議場(パレ・ドゥ・コングレ)。

会議場の他にショッピングセンターや映画館などが入っている複合施設です。

パリ国際会議場

目的は、今年10月に高松で開催される「第四回日仏自治体会議」の準備協議会に出席すること。

スケジュール、移動手段等の確認と質疑応答が行われました。

各自治体の参加に向けた準備は順調に進んでいます。


協議会の会場の外でも様々な会議や会見が行われていました。

アフリカ諸国がブースを出し、フランスの自治体関係者と打ち合わせを行っていました。

コートジボワールのブース

かつてフランスは北アフリカに植民地をもっていました。

アフリカに常に目を向けている国の一つなのです。

レバノンのブース(手前)とセネガルのブース(奥)

日本でも昨年6月にアフリカ開発会議が開催されました。

アフリカは日本にとって今後ますます身近な地域となるでしょう。

会場でサッカー観戦

会議が終わる時間に、ワールドカップのフランス対ドイツの試合が始まりました。

観戦中にコートジボワールの政府関係者に声を掛けられました。

そして予選でのお互いの健闘をたたえあいました。

また、フランス人にも声を掛けられました。

話を聞くと、震災前に神戸に滞在したことがあるとのこと。

生田神社や六甲山など、神戸には思い出深い場所がたくさんあるそうです。

このような話を聞くとうれしくなりますね。

そしてこうした交流もまた、世界で暮らしていることを実感させてくれるのです。

2014年7月6日日曜日

ジャパンエキスポ2014 4

さて、ジャパンエキスポ会場内では様々な対決が行われていました。

どーもくん対くまモン

まさにゆるキャラ頂上決戦です。

トリピー対ふなっしー

梨にゆかりのある両名の宿命の対決なっしー。

トリピー

トリピーは1997年から鳥取県のマスコットをしています。

ゆるキャラブームで誕生したわけではないのです。

ルイージ

マリオとルイージの知名度はフランスでも抜群です。

なお、マリオはBダッシュでどっかへ行ってしまいました。

ピカチュウ

フランスの「コスプレ女子高生」に大人気だったピカチュウ。

フランスの小学生もみんなポケモン大好き。


ジャパンエキスポ2014、今年も盛り上がっていました。

会場の様子をビデオに少しだけおさめましたので、興味のある方はご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=FUirdzn3NJE


moumoonウェブサイト
http://www.moumoon.com

2014年7月5日土曜日

ジャパンエキスポ2014 3

取材はこのへんにして、あとはジャパンエキスポを満喫したいと思います。

JINTO

JINTO(日本政府観光局)のブース。

フランス人(パンダを含む)が手すりにつかまり、ポートガス・D・エースがスタッフに問い合わせています。

atsuatsu

今や世界中の人たちがたこ焼きを作り、食しています。

スクウェア・エニックス(7月3日)

主人公「俺もドラクエしよっと」。

スクウェア・エニックス(7月5日)

「くまモンが仲間に加わった!」。

セル

「笑えよベジータ」(「ドラゴンボール名言ランキング」より抜粋)。

ベジータ

「さらばだ・・・ブルマ・・・トランクス・・・そしてカカロット・・・」(「ドラゴンボール名言ランキング」より抜粋)。

孫悟空

「三五歩」。

アパレルショップ店員

「つきあってられまへんわ」。

…会場レポートは続きます…

2014年7月4日金曜日

ジャパンエキスポ2014 2

日本文化の祭典、ジャパンエキスポ。

書道は日本の芸術です。

私もフランスの小学校で書道を体験してもらうアトリエを開催しました。

書道を世界に広める活動をしている方はたくさんいらっしゃるのです。

書道家、今日子さん

きれいなお姉さんに声を掛けられたので、ついつい立ち止まってしまいました。

書道家の今日子さんは活動を始めてまだ1年ほど。

ジャパンエキスポ初参戦です。

フェイスブックなどのネットワークツールを利用して書道を世界に発信しています。

下の方にウェブサイトのリンクを掲載していますので、彼女の作品をどうぞご覧になってください。

実演中


日本製品の祭典、ジャパンエキスポ。

日本企業や地方自治体の海外進出を支援している会社があります。

こちらは、筆者もお世話になっているユーロ・ジャパン・クロッシングのブース。

日本の食品会社の他に、佐賀県と沖縄県のサポートもしています。

「モグモグジャポン」のブースはお祭りのよう

日本からの輸出のコンサルタント業務全般を担当してくれます。

また、フランス国内で様々なイベントを主催しています。

佐賀県と沖縄県の物産展

この人がかぶっているものは気にしないでください。

ここはジャパンエキスポ会場です。

大半の人がコスプレしているので、何もしない方が変なのです。

ちなみに、この人が誰をイメージしているか、わかりますか?

答え:シティーハンター冴羽獠です。

まんがの祭典、ジャパンエキスポ。

まんが王国鳥取県も当然のように参加しています。

何の実演でしょうか?

撮影した顔写真を、鳥取県の名物の写真でモザイク画にしてくれました。

え?説明がわけわからんって?

ぜひ会場で試してみてください。

まんが王国とっとり

このソフトウェアはたいへん好評だったようです。

商取引の話になりかけましたが、今回はその態勢が整っていませんでした。

海外で知られていない日本のアイデアとテクノロジーの裾野は広いと改めて感じました。


今日子ウェブサイト(フランス語)
http://www.kyokosato.net

ユーロジャパンクロッシング
http://www.ejcrossing.com