2013年11月10日日曜日

ヴァンセンヌ城

11月10日、ヴァンセンヌ城

ヴァンセンヌは私にとってある意味本拠地であるため、頻繁に訪れます。

したがって、ヴァンセンヌ城の外観は百回以上見ているように思います。

そんな私ですが、今回初めて城の内部に足を踏み入れました。

城門

ヴァンセンヌ城はヴァンセンヌの森に隣接しています。

森での狩猟のために12世紀に築かれた館からこの城の歴史は始まります。

シャルル5世治世の1370年ごろに主塔が完成します。

百年戦争の只中にあったため、城壁も整備されました。

ヴァンセンヌ城主塔

ヴァンセンヌ城はフランス史で幾つかの重要な役割を担いました。

太陽王ルイ14世はご存じのとおりブルボン朝最盛期の王でした。

その彼がこの城にしばしば滞在したそうです。

主塔に掛かる唯一の橋

16世紀以降、主塔は監獄としても利用されました。

啓蒙思想家ドゥニ・ディドロは唯物論を唱えたためにここに投獄されました。

監獄跡にはその原因となった著作『盲人書簡』が並べられています。

地下監獄(ダンジョン)

フランス革命以降は武器保管庫として利用されました。

ナポレオンがヴァンセンヌの軍事機能を強化しています。

また、ルイ18世は敷地内に武器の館を建設しました。

歴史を感じさせる城壁

フランスの陸・海・空軍に纏わる資料がこの城の古文書館に集められています。

また、考古学の発掘現場としても極めて貴重な地とされています。

主塔の修復工事は現在も続いています。

修復中の回廊

さて、ヴァンセンヌ城はパリ市内にあるにも拘らず、観光客はそれほど訪れないと聞きます。

それは一つには、ベルサイユ宮殿やロワール地方の古城のような絢爛さに欠けるからでしょう。

訪れる前に知っておくべきは、この城は近代の城ではなく中世の城だということです。

ふと歩みを止めてみると、当時の技術・技巧が城内にちりばめられていることに気付くはずです。

天井を支える石柱

ヴァンセンヌ城の入城料は8.5€

なお、9.5€の特別ツアーに申し込むと、さらに上の階も見学できるそうです。

聞いてないのですが・・・

ここから先は特別ツアーの参加者のみ進めます・・・


ヴァンセンヌ城(フランス語)
http://www.chateau-vincennes.fr

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